日本のソーシャルニュースサイト研究

favgrを開発する際に、ほとんど他のソーシャルニュースサイトを研究しなかった。
GWで比較的時間に余裕があったので、日本のソーシャルニュースサイトを調査してみた。

ポータル系

Yahoo!みんなのトピックス (Yahoo!JAPAN)

トピック投稿時にトピックのイメージを喜怒哀楽で指定できる。
newsingBuzzurlなど他のソーシャルニュースのトピックを読み込んでいる。
自分が投稿したトピックの数、得票数を確認できる。
Yahoo!みんなのトピックス 公式ブログ

goo ソーシャルニュース(NTTレゾナント)

特定のブロガーの記事がピックアップされ、一般ユーザーはコメントや評価のみが可能。
コメント投稿時に晴れ、曇りなどの気分と5点満点の評価スコアを指定できる。
投げ銭でポイントの付与ができる。2007年6月25日以降、記事の更新なし?

トピックイット(ニフティ株式会社)

トピックやコメント投稿時にトピックのイメージを喜怒哀楽で指定できる。
自分が投稿したトピックの数、得票数を確認できる。

livedoorクリップ(株式会社ライブドア)

ライブドアリーダーからブックマークできる。
おまかせジャンプ機能でライブドアがお勧めするクリップへジャンプする。
アダルトカテゴリがある。

ネットベンチャー

newsing(株式会社マイネット・ジャパン)

記事に対して「おすすめ」「がっかり」ボタンで投票できる。
newsingスタッフblog

Buzzurl(株式会社ECナビ)

オフィシャルユーザーによるピックアップ記事欄がある。
Buzzurl(バザール)スタッフブログ

POOKMARK Airlines(paperboy&co.)

初心者をターゲットにしたブックマークサービス。
ブックマークを「行き先」と表現している。
後で読みたい記事を「あとで行く」に登録できる。

choix(株式会社アセントネットワークス)

独自に集計・ポイント化しランキングしたキーワードランキングを表示。
キーワードをもとに、関連ブックマークを表示する。

mooos(株式会社ウェブシャーク,株式会社キャットウォーク)

ユーザー登録不要。URLを指定してコメントを投稿する、「コメント欄がないサイトにもコメント」できる実験的サービス

特化型

WEBマーケティングソーシャルニュース(株式会社プロット)

WEBマーケティングに特化したソーシャルニュースサイト。Pliggを使用。

Promocial (株式会社ディーボ)

広報・広告業界専門ソーシャルニュース・ブックマークサイト。Pliggを使用。

激論バトル

ソーシャルニュースディベートサイト。記事に対するコメントを匿名で投稿できる。XOOPSを使用。
http://q.hatena.ne.jp/1176697181

gungi(株式会社マイネット・ジャパン)

newsingのシステムを利用した、エンジニア向けニュースサイト

iug-newsing(iUG)

newsingのシステムを利用した、Enterprise2.0に関するソーシャルニュースサイト

SaaS なび!

SaaSに関するソーシャルニュースサイト。coRankを使用。

SeeK(しいくちゃんどっとこむ)(Media Products)

アニメ、ゲーム、マンガなどのサブカルチャーに特化したソーシャルニュースサイト

LOHASなニュース(モリス)

健康、環境、サステナビリティをテーマにしたソーシャルニュースサイト。

個人運営

PixNews

記事をピックアップしたユーザーと運営者でアフィリエイト報酬をシェアできる。
プロフィール設定で、Google AdsenseのIDを登録できる。
PixNews開発者ブログ

mizoto

reddit風のソーシャルニュースサイト。
mizoto:blog

yuying(ゆーいん)

ピックアップされた記事は「待機中」となる。ユーザーは待機中の記事へ投票が可能。管理者がチェックしたあとトップページに掲載される。
ソーシャル・ニュースyuying開発日記

OVER CH

一定ポイント獲得すると公開待ち記事から公開記事になる。XoopsのXiggを使用。



まだまだたくさんあるが、とりあえずこの辺で。


大手ポータルが運営するサイトは軒並み閑古鳥が鳴いている状況。
ネットベンチャー系は手堅いサイト作りになっているが、ユーザー数がまだまだ少なく集合知を形成するに至っていない。
特化型、または個人運営のソーシャルニュースサイトはユーザー数こそ少ないものの、運営者の個性を反映した特色のあるサイトになっている。


個別に面白いと思ったサイトをいくつか。
livedoorクリップlivedoor Readerと連動しているため、記事の閲覧からピックアップの流れがスムーズだ。livedoor Readerのユーザー層を反映したGEEK系ニュースが多数ピックアップされている。(はてブのホットエントリとかなり重複しているようだ)livedoor ReaderGEEK以外の層に普及すれば、多様な分野の有益記事がランクインするソーシャルニュースサイトになるかもしれない。
PixNewsはユーザーと運営者でアフィリエイト報酬をシェアできるアイデアが面白い。
激論バトルはコメントが盛り上がっており、独特のコミュニティが形成されていると感じた。
yuyingやOVER CHでは新着記事が待機記事、公開前記事と表現されている。単なる表現の違いだが、こう表現することでユーザーに新着記事のレビュー・評価入力を促す効果があるのではないか。


蛸壺化しているか、低俗化しているか、閑散としているか、あるいはスパムだらけになっているサイトが多い、というのが複数のソーシャルニュースサイトを見た後の率直な感想。ネットベンチャー系と比べて圧倒的なユーザーベースを誇る大手ポータルでも、ソーシャルニュースサイトの運営に成功しているとは言い難い状況だ。


ソーシャルニュースサイトは玉石混淆状態のインターネットから価値ある情報をフィルタリングするサービスとして期待されるが、日本においては今後まだまだ発展の余地のある未成熟な分野だと思う。


別途、日本でソーシャルニュースサイトが流行らない理由を考察してみたい。

#ちなみにこちらのニュースコミュニティでソーシャルニュースに関する記事を収集している。